遙彼方で・・・
序章
「今日は、いつもより遅くなる、戸締りに気をつけて先に寝てなさい」
「え〜〜お父様遅いの??」
「一緒に居たいのは山々なんだが・・・・休みの日に・・・な」
「この子もわかってますよ!今日も一日頑張ってくださいね」
「におやすみなさいが言えないのが・・・まぁしかたない。いってくる」
「はいっいってらっしゃい」
「気をつけてです、お父様!!」
一番最後の記憶にあるのはそんな些細な家族のやり取り。
当時私は5歳で、
近所に出掛けるのすら大冒険だった。
気がつけば見知らぬ地で、
父も母も居ない。
傍に居たのは
血に飢えて今にも襲い掛かりそうな獣・・・・それだけ・・・・・
5歳で、この世界に迷い込み。
初めて目に見た物は血に飢えた狼の群れ
彼らから見れば格好の餌。
今にも襲い掛かりそうな群れを支配していた長のメスはそれを許さなかった・・・